吃音者の日常

吃音者が日常で困っていること【レジ袋の有料化】



日常生活において、吃音で困っていることについて紹介します。

具体的にいうと、7月1日から始まったレジ袋の有料化です。

「え、なんでそんなことが吃音と関係してくるの?」

と、つっこみがきそうですが「ア行」がうまく発声することが難しい私にとっては、まさに面倒くさい問題なのです。

ア行の発声が難しい吃音者の日常

私はプロフィールにも書いてるように「ア行」の音を発声するのが難しいんです。

これにより困るのが、職場にア行の名前の方がいる場合。しかし、ア行から始まる苗字の方なんて大勢いますし、職場にア行から始まる方がいない、というほうが珍しいので、必然的に私は困るわけです。

仮に麻生(あそう)さんという名前の方がいらっしゃったとします。

自分が電話に出て、相手方から「麻生さんにつないで欲しい」と言われたら、代わってもらうために、麻生さんの名前を発音して呼びかけなければなりません。

麻生さん、○○さんから電話です」

普通の人であればなんてないことなのに、最初の音がでない。それがゆえに最初の頃は、自分の心の中でうまくア行の音が出てくるまで電話を持ったまま、立ち尽くすということもありました。

さすがにこれを繰り返していては、相手方にも失礼なので、発音がしやすい言葉を麻生さんの「あ」の音の前につけて呼びかけるようにしています。

すいません、麻生さんに○○さんから電話です」

こんな感じでずーと乗り切っています。

もちろん、タイミングによってはスムーズに言葉がでてくるときもあるので、

「出そうだな」

と思えば、「麻生」の言葉を直接発声しますが、いくぶん不安定のため、大体発声しやすい言葉を先頭につけることで発声を無理やり行っています。

「いらないです」の「い」の音がでない。

このように、「ア行」の発声が難しい私にとって、また面倒くさいことが日常生活で追加されました。

それは冒頭でもご説明をした「レジ袋の有料化」です。

7月1日よりレジ袋が有料化され、スーパーやコンビニでの買い物の際、レジ袋が必要なときは袋代がかかるようになりました。

私はよくコンビニを利用するのですが、このレジ袋有料化で困ったことがあります。

有料化に伴い

「レジ袋入りますか?」

と買い物の際、必ず店員から聞かれるようになり、

必ずその返答をしなければならなくなりました。

そして、私の場合、袋を必要としない機会が多いので、

「いらない」と発音しなければならなくなってしまいました。

これ、本当に些細なことですが、吃音者にとっては苦痛です。いかんせん「ア行」が得意でない私にとって「ア行」を発声する機会が余計に増えてしまったのですから。

しかも、コンビニ店員側もレジ袋入りますか?の声がけのタイミングが人によってばらばらなので、

自分が発声するタイミングと、相手側が発声するタイミングとが入り混じって、

吃音者にとってはさらに発声することが難しくなってしまいました。

解決法〜「助走」と「言い換え」を使う〜

こうしたケースにおいては、やはり自分が発声しやすい言葉を言いにくい言葉の先頭につける「助走」と言いやすい言葉に変換して発生する「言い換え」で乗り切ります。

いらないの「い」がうまく出ないな、と感じるときは「レジ袋は」「いらないです」

といったように言いやすい言葉を先頭につけます。

また「いらない」という言葉を「必要ないです」と、自分が言いやすい言葉に変換します。

店員の発声と自分の発声が重なることを避ける方法としては、

  • 自分から先に言葉を発することをやめる
  • 店員さんが聞いてきてから初めて発声する

という2点を心がけています。

つまり、レジでの会話は完全受け身体制で試みるということですね。

まとめ

普通の人ではなんでもないようなことでも吃音者の日常では緊張感を伴う空間となることもあります。

レジ袋の有料化は決まってしまったことなので、仕方がないですが、このように

「自分の力ではどうしようもできないこと」を、「うまく自分の力を使って切り抜けていく」ということが、

吃音者にとっては一層求められる機会があるということを知って欲しいと思います。

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